スリムなだけではダメ!?ランナーの適正体重と体脂肪率のホントのところ
マラソンランナーといえば、テレビで見るとおりスリムな体型ですよね?
フルマラソンであれば、42.195kmを走るわけですから出来るだけ軽いに越したことはないでしょう。
でも、ただ単純に減量すればいいかというとそうではないのです。
着地衝撃から考える
よく言われるようにランニングの着地時には体重の3倍もの衝撃がかかるのです。
体重70kgのランナーであれば210kg、50kgのランナーでは150kgにもなるのです。
同じ筋力やバネを持っているとすれば衝撃が軽いほうが負担が少ないですね。
すなわち体重の軽いほうが断然走りやすいと思われます。
自分自身で比較しても、ランニングバッグに2リットルのペットボトルを数本詰め込んで走るのと、何もないのとでは全然走りの負担が違うことは容易に想像できますよね?
フルマラソンで同じ走力であれば、1kg減量すれば3分速くなるという説もあり、やはり少しでも体重が軽いほうが有利であることは間違いなさそうです。
適正体重を数値から考える
まず適正体重というと、当然ながら絶対値で何キロという指標ではなくBMI(Body Mass Index)を指標にして考えなければなりません。
BMIは、体重÷身長(メートル)×身長(メートル)で求めることが出来ます。
例えば、身長170cmで体重が60kgの場合、60÷(1.7×1.7)=20.7であり、BMIは20.7ということになります。
現在の基準では標準のBMIは22とされています。
25以上は肥満、18.5以下は低体重ということで、ランニングの観点から言うとどちらも好ましくありません。
やはり20前後が好ましいようです。
体脂肪率を数値から考える
プロのエリートランナーでは体脂肪率が一桁という選手も多いですね。
体脂肪率とは体重に占める脂肪の割合ですが少なすぎても走りに影響しそうな気がしますが…?
市民ランナーはどの程度が妥当なのでしょうか?
世界的に共通する基準や指標は存在しておらず、東京慈恵医科大学の判定基準を参考にしてみます。
これによると、以下のとおりです。
女性)30歳未満の適正値 17~24% 30歳以上 20~27%
体脂肪率については、体重のコントロールと相関する部分もありますので、体重管理をしっかりとやっていればおのずと適正な値になるものと思われます。
年齢にもよりますがやはり20前後をキープできていればいいかなと思います。
よほどアスリートレベルのランナーでない限り、1桁台に持っていく必要もないのかなと個人的には感じているところです。
それが仕事であれば別ですが、そうではないですからね?
注意すべきこと
あまりストイックに体重や体脂肪率を落すことはおすすめできません。
プロのアスリートは栄養管理や練習メニュー、筋トレなど徹底した管理の下で身体を造りあげています。
専門のトレーナーのいない私たちは、ただ単純に体重や体脂肪率の数字だけで判断してしまいがちです。
走ることに必要な筋肉やバネ、栄養などが不足した状態で適正な体重・体脂肪率になっても肝心な走るための筋肉やエネルギーが欠乏してしまっていては意味がないのです。
あくまでも無理のない範囲でやることが大切なことであり、極端な変動のないように気をつけましょう。
もしくはトレーナーについてもらうという方法もあります。
まとめ
スラッとしたランナー体型に憧れるのはランナー共通かもしれません。
また、身体を前に運ぶ・移動させるという原理から考えると必要以上に重いのはデメリットになりうるでしょう。
しかしながら、走るために必要な筋肉も脂肪もあるわけですから、少しずつ理想の数値へと近づけていく余裕が必要ですね。
体重減・体脂肪率減=走力アップという図式は必ずしも成立しないときもあるのです。
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